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 当研究室では、無線通信システムにおける無線伝送方式・電波伝搬に関する諸技術について研究を行っています。特に、無線通信の高度化を目指して、無線セキュリティ、次世代無線通信システム・技術、電波伝搬、電波応用技術、などの基盤技術の研究を行い、将来の高度無線通信ネットワークの実現に寄与することを目標にしています。研究の実施は、新しい方式や技術を検討し、その有効性を計算機シミュレーションや屋内外の無線実験で評価することにより行っています。

メンバー

教員

博士前期課程

M2

  • 秋山 駿斗
  • 川合 優樹
  • 久米 龍一
  • 後藤 遼
  • 葉山 祐輝
  • 三原 拓也
  • 柳井 夏樹
  • 吉川 和輝
  • 若林 祐克

M1

  • 伊藤 裕也
  • 新谷 一貴
  • 張 岐林
  • 西岡 航平
  • 與縄 洋斗
  • 志水 俊貴
  • 丸谷 俊介

学部生

  • 石川 侑愛
  • 石川 大貴
  • 江崎 友哉
  • 大石 慎也
  • 下村 南夏
  • 菅野 雄登
  • 寺山 翔太郎
  • 長友 浩大
  • 西本 直樹
  • 西村 優希
  • 野上 泰輔
  • 波多 優介
  • 原 一真
  • 久富 敦仁
  • 丸山 周悟
  • 森嶋 佑香
  • 三好 智裕
  • 吉田 正樹

卒業生

研究紹介

当研究室では、無線通信・電波の応用技術に関する研究を行っています。大きく分けると、

  • 電波伝搬に関する研究
  • 通信方式に関する研究

に分けられ、それぞれの研究グループを構成して研究を進めています。

1. 電波伝搬G

 携帯電話システムは「セルラ通信」と呼ばれる通信システム形態が用いられています。セルラ通信は、複数の基地局を適切な間隔で設置することにより所要エリア全体をカバーするとともに、離れたセル(一つの基地局のカバーエリア)において一つの周波数チャネルを繰り返し使用可能とすることにより、限定された帯域幅の周波数を効率的に利用可能としています。このようなシステムにおいて、安定かつ信頼性の高いサービスエリアを構築するとともに、無線ネットワークを効率的に設計・建設するためには、電波伝搬特性(=電波の飛び方)を正確に把握して、それを精度よく推定可能とする技術が必要になります。当グループではこのような移動通信環境における電波伝搬特性の研究に取り組んでいます。

 より精度の高い推定を行うことは、電波伝搬現象の発生メカニズムの理解・支配的な伝搬路の同定、につながります。一つのシステム・環境での伝搬特性の理解が、他の伝搬特性につながることは多く、それらを積み重ねることにより電波伝搬特性を直感的に理解できる、言い換えれば「電波が見える」ようなレベルとなることが求める究極の目標です。このような原理・現象の理解は、他の多くの研究や技術開発につながるものと考えられます。当グループの研究活動を通して、研究者・技術者としての基礎能力の育成を目指しています。

 また、当グループでは、電波伝搬特性を活用した各種の応用技術についても研究を行っています。無線伝搬路特性を活用したセキュリティ技術やアンテナ・伝搬特性を活用したセンシング技術などを研究しています。

2. 通信方式G

 内閣府の第5期科学技術基本計画において、IoT(Internet of Things)端末により、所望の大規模データをあらゆる箇所から集約することで様々な知識や情報を共有し、ビッグデータ解析を通して今までにない新たな価値を生み出すSociety 5.0の実現が喫緊の課題として位置付けられています。Society 5.0の実現には、「サイバー空間(仮想空間)」と「フィジカル空間(現実空間)」の高度な接続が必要です。その接続には、「ワイヤレス空間(無線空間)」の高度化・多様化が急務となっています。この基本計画は、グローバル規模の潮流を鑑み策定されたものであり、国内外を問わず全世界のICT(Information and Communication Technology)の研究者・エンジニアが何らかの形で携わる課題です。

 世界各国の基本計画とユーザの潜在的欲求を背景に、5Gではこれまでのヒトとヒトとを高速回線で繋ぐという目標(eMBB: enhanced Mobile BroadBand)とは別に、大量のモノとモノを同時に接続する(mMTC: massive Machine Type Communication)、また高信頼で高即応の通信(URLLC: Ultra Reliable Low Latency Communication)の実現も目標に掲げ、サイバー空間とフィジカル空間を繋ぐワイヤレス空間としての情報基盤の根幹を担うことが期待されています。5Gによってどのようなサービスを享受するかは多くのユーザの大きな関心事となっている一方、ワイヤレス通信に携わる研究者・エンジニアは6G(第6世代)においてどのようにイニシアチブをとるか、虎視眈々と計画を練っている最中です。

 通信方式Gでは、サイバー空間からの視点だけではなく、フィジカル空間と接続するためのワイヤレス空間からの視点も含めてSociety 5.0のICTシステムを設計することができる、言い換えると、通信方式を中心に据えてICTシステム全体を統合デザインすることができる研究者・エンジニアの育成を目標としています。この統合デザインでは、「AI(人工知能)の力を借りたデータ駆動最適化」と「統計信号処理のモデル駆動最適化」を融合することを特徴としており、6Gの通信システム開発への貢献が期待できます。主な研究課題は、

  • 通信のための統計的多次元信号処理(数理統計 × 通信方式 × AI)
  • 深層学習を用いた位置推定・環境認知技術(センサネットワーク × 通信方式 × AI)

であり、これらの課題について、新しい技術を考案し、それを計算機シミュレーションやソフトウェア無線機によって性能を定量的に評価し、その有用性を確認しています。

学部生の方へ

電気工学科・電子工学科では、4年生になると研究室に配属されます。
このページでは、学部生のみなさんが研究室を選ぶときの参考になるように、よく挙がる質問をまとめました。

■ どんな研究をしますか?

通信方式研究室では、まず通信に関する基礎知識を学んでから、各々テーマを選んで先輩や教授による指導のもとに研究を始めます。

卒論研究テーマの例(2020年度)

電波伝搬G

  1. 電波伝搬の特性解析
    • セルラ移動通信における屋内受信強度分布の解析
    • 都市環境モデルを用いた見通し率推定式の検討
    • 照明器具制御を目的とした2.4 GHz帯無線通信システムの電波伝搬特性の解析
    • 支配的な伝搬路の絞り込みに基づく伝搬損失推定式の精度向上に関する検討
    • 移動通信環境における異なる周波数のシャドウイング変動の相関特性
  2. 電波を活用した応用技術
    • 決定論的伝搬環境における空間選択性変調方式の秘密伝送性能の評価
    • アンテナ特性の変化を利用する人体検出センサの検討

通信方式G

  1. 通信のための統計的多次元信号処理
    • OTFS伝送におけるガウス信念伝搬法に関する研究
    • 光・無線空間統合通信路におけるSC-FDEを用いた一括復調法に関する研究
    • 独立成分分析に基づくMIMO通信路推定と信号分離に関する研究
    • 帯域内全二重通信での差動符号化原理に基づく自己干渉キャンセラに関する研究
    • CRC符号の深層展開に基づく誤り訂正復号に関する研究
  2. 深層学習を用いた位置推定技術
    • リカレントニューラルネットワークを用いた GNSS による位置推定に関する研究
    • 複数受信機移動局用いたRTK-GNSSの位置推定精度に関する研究

■ 研究室でイベントはありますか?

はい。基本的には、合宿や宴会を節目節目で行います。参考までに2020年度の予定(実際にはコロナ禍により多数変更)を下に載せています。(クリックで拡大)

■ 大学院を出た人はどんな会社に就職するんですか?

修士課程の卒業生は電機メーカーや携帯キャリアを始めとして、多種多様な業界へ就職しています。

大学院(博士前期課程)修了者の就職先一覧

2020関西電力(株)、キリンホールディングス(株)、シャープ(株)、(株)デンソー、トヨタ自動車(株)、パナソニック(株)、富士ソフト(株)
2019九州旅客鉄道(株)、日産自動車(株)、パナソニック(株)[2名]、(株)マキタ、
(株)村田製作所
2018NTT東日本(株)、シャープ(株)、(株)デンソー、パナソニック(株)、
本田技研工業(株)、三菱電機(株)[2名]、(株)村田製作所
2017(株)インテック、(株)NTTデータ関西、(株)ケイ・オプティコム、(株)クロノス、
サイレックス・テクノロジー(株)、トヨタ自動車(株)、パナソニック(株)、
三菱電機(株)[2名]
2016アイシン精機(株)、KDDI(株)、ソフトバンク(株)、トヨタ自動車(株)、
(株)椿本チエイン、日産自動車(株)、パナソニック(株)[3名]
2015トヨタ自動車(株)[2名]、西日本旅客鉄道(株)、九州電力(株)、三菱電機(株)、
(株)デンソー、日本特殊陶業(株)、富士通関西中部ネットテック(株)、
(株)テクノプロ・デザイン